県政報告
皆さん、元気にお過ごしのことと思います。茨城県の魅力度がこの数年全国で47番目ですが、将来にむけ、明るい希望の持てる県土づくりに励んで参りたいと思っております。さて、茨城県政の課題でありますが、三年前の東日本大震災からの復旧はまだ、途上でありますが、一方では復興への道筋も見えて来ております。その大きな力になると期待しているのが、アベノミクスの経済戦略であり、二〇二〇年の東京オリンピックの開催です。これらの波及効果を最大限、県内へ取り込むことです。その前年の地元茨城国体の開催も成長の柱になると思います。
もう一方、県北の地盤沈下をどう防ぐかも大きな政策課題です。少子高齢化がどんどん進み、医師や看護師も絶対的に不足です。特に教育力の低下が著しいのです。定住人口をどう増やすか、その為の企業誘致や就労の場の確保、交流人口をどう呼び込むか、その為のインフラ(特に道路の高規格化あるいは四車線化)の整備も急がねばなりません。県南と違い県北は近年、日立市も含め内陸部が落ち込んでいます。私はひたちなか市や東海村から元気や希望を、県北市町へプッシュすることはできないものかと考えているのです。
また、財政面では県債務高が二兆一千億円にのぼりましたし、県の遊休地が約1,000ha もあります。これらの課題に県議会がメスを入れ、茨城県を健全にしていかなければならないと考えております。
かつて竹内知事が、21世紀の茨城は南のつくば、鹿行の鹿島、県央のひたちなかといった主力市が、機関車の役割を担い牽引していくのだと説いていたことを、改めて思い出します。私達は県民に大きな期待を持たれている地域に生活しているのです。(その実感を持つ人は多くはないかもしれませんが、恵まれた条件の中で私達は県、日本、世界にまで存在を発信しなければならないのです)
常陸那珂港は日毎にその物流の取り扱いが増えてきており、港湾の整備も梶山代議士の大きな力添えで、スピード感を持ってなされております。港湾の勇姿は「頼もしい!」の一言に尽きます。今後も県内は当然として栃木、群馬の両県からも頼りにされる港になるでしょう。また、ひたちなか地区は工業団地や商業地区も順調です。今後の課題は国有地の利活用をどのように進めるかということです。商工会議所が中心となって地方の産業界を取りまとめ、この地域の開発について明確な意見を持って、加わっていくことだと思います。
この参加は地場のあらゆる産業界・企業にとって大切なことであり、私も積極的に協力していく覚悟です。
さて、ひたちなか市には素晴らしい「海」もあります。時に津波など大災害をもたらすこともありますが、私たち、ひたちなか市民にとっては、大切な「宝」です。漁業の振興と水産業の発展は大事にしなければなりません。一方、観光の振興という面でも大切な役割を担っています。特にひたちなか海浜鉄道湊線の国営ひたち海浜公園までの延伸は、今後の鉄道会社の事業の発展だけではなく、観光用として日本中に売れるはずだと信じております。那珂湊地区の活性化に強い関連性があると思います。
その他、ひたちなか市は元来「ものづくりのまち」「日本一の干いものまち」等々多種多様なまちの形態を成していることは世界に誇れる「まち」であります。
県民生活向上へ条例を議員提案
県議会の活動は自民党が中心になっておりますが、「いばらき自民党」のこの一年は、特に活発な活動を行っています。自民党政務調査会が中心になって、3月に行われた、26年第一回定例会で3本の議員提案の条例を可決成立させました。
これは本来の議会活動の姿であり、県民に自信と誇りをもって報告できるものだと思っております。
なお、私はこれらの条例作成にあたっては、当初から関係団体等からの意見聴取や意見交換会にも出席し、十分な討議を重ねて、成立させたものです。
1.障害のある人もない人も共に歩み幸せに暮らすための茨城県づくり条例
当条例の上程には、年半前高校時代の友人である弁護士から「障害を持ちながら一生懸命生きているし、前に進もうとしている。そんな青年がいるから、会って話を聞いてやってくれ!」という1本の電話でスタートしました。
誰もが安心して楽しく暮すことができ、共に夢や幸せを追求できる、本当に平等な社会が実現できれば良いと考えております。

2.茨城県県産木材利用促進条例

3.茨城県被保護者等に対する住民・生活サービス等提供事業の規制に関する条例

これら3本の条例を制定するには自民党県議団の熱心な勉強の成果であります。田山幹事長、菊池政務調査会長(現副議長)や茨城県県産木材利用促進条例では石井 邦一県議会議員、障害者平等条例では荻津 和良県議会議員を中心に取りまとめたものです。